CH.レオヴィル・ポワフェレ Château Leoville Poyferre
豊かな果実味としなやかさ、近づきやすいサン・ジュリアンの名門
かつてひとつのレオヴィルは、現在ではラスカーズ、バルトン、そしてこのポワフェレと3つに分割されている。畑の広さはおよそ80haで、核心部はレオヴィル・ラスカーズの同じく核心部に隣接している。
優れたカベルネ・ソーヴィニヨンに、メドックとしてはやや多めのメルローをブレンドしたスタイルはやわらかくフィネスに溢れ、芳醇で、貴婦人のようだ。偉大なヴィンテージでは壮大なスケールも感じさせてくれ、ポテンシャルの高さをうかがい知ることができる。
日本ではあまり有名ではないが、少し内陸に入ったムーラン・リッシュの畑のブドウを主に使用したその名も「ムーラン・リッシュ」というワインがセカンドワインの立ち位置として存在していて、特にグッドヴィンテージにおいてはかなりコストパフォマンスがよいと言える。粘土質土壌からくるのだろうか、リリースしたては少し土っぽさもあるが、数年の熟成で見事にエレガントな姿を描き出してくれる。
サードワインの位置付けとしては「パヴィヨン・ド・レオヴィル・ポワフェレ」が存在し、レオヴィル・ポワフェレとムーラン・リッシュの格落ちが使われているが、こちらもグッドヴィンテージであれば狙い目と言える。
