バンジャマン・ルルー Benjamin Leroux
オリヴィエ・バーンスタインに並び称される新進気鋭
バンジャマン・ルルーはオリヴィエ・バーンスタインと同時期に世に現れた新進の生産者だ。若くしてボーヌの名門生産者、コント・アルマンの醸造責任者を努め、赤ワインも好きだが白ワインも造りたい、という意思を持ち独立した。コント・アルマン仕込みの赤ワインにも定評があるが、オークセイ・デュレスやムルソー、シャサーニュ・モンラッシェあたりの白ワインは実に見事であり、バタール・モンラッシェやコルトン・シャルルマーニュといったグラン・クリュは感動を与えてくれる。
優れた区画、優れた品質のブドウを買い、少量を仕込むというスタイルもオリヴィエ・バーンスタインに似ている。しかし、豪華絢爛なオリヴィエ・バーンスタインに比べると、樽や造り込んだスタイルを避け、テロワールに忠実なワインにこだわりを持っている。その品質は高く評価され、年々価格も高騰しつつあり、短期間で2倍以上の値がつくようになったオリヴィエ・バーンスタインの例を考えると今、入手しておくべき生産者かも知れない。
バンジャマン・ルルーの楽しみ方
実に多くのキュヴェを手がけるバンジャマン・ルルーのワインは、どこから試していいのか、と悩む人も多い。
定評があるのはムルソーの1erCruだ。特にミネラリーな中にも厚みがあるポリュゾや豪華なジュヌヴェリヌールといった畑のキュヴェはいつもレベルが高く、長期熟成にも耐える。
力強さを楽しむならシャサーニュ・モンラッシェのアベイ・ド・モルジョやアンバゼも人気がある。ほかの区画も総じてレベルが高いので、並べて飲み比べをしてもらいたい。
バタール・モンラッシェやコルトン・シャルルマーニュは感動的だ。そもそも生産量が少なく、日本への入荷量も数えるほどなので値が張るのは仕方がない・・。
赤ワインではヴォルネイやニュイ・サン・ジョルジュといった玄人向けのワインは本格派の造りだ。ヴォルネイのモノポールであるクロ・ド・ラ・カーヴ・デ・デュックやニュイ・サン・ジョルジュのオー・トレ(Aux Thoreys)は人気が高い。
ニュイのワイン、例えばジュヴレ・シャンベルタンやシャンボール・ミュジニーも、市場に迎合するスタイルではなく、テロワールの表現に重きをおいており、例えばジュヴレ・シャンベルタンでは鉄の味わいを感じるし、ボンヌ・マールには土の力強さを感じる。
とにかくテロワールを感じてみる、という意味合いでとても面白く、魅力的な生産者だ。
■ご参考
評論家・山本昭彦さんのバンジャマン・ルルーに関するレポート(4年前のものです)
定評があるのはムルソーの1erCruだ。特にミネラリーな中にも厚みがあるポリュゾや豪華なジュヌヴェリヌールといった畑のキュヴェはいつもレベルが高く、長期熟成にも耐える。
力強さを楽しむならシャサーニュ・モンラッシェのアベイ・ド・モルジョやアンバゼも人気がある。ほかの区画も総じてレベルが高いので、並べて飲み比べをしてもらいたい。
バタール・モンラッシェやコルトン・シャルルマーニュは感動的だ。そもそも生産量が少なく、日本への入荷量も数えるほどなので値が張るのは仕方がない・・。
赤ワインではヴォルネイやニュイ・サン・ジョルジュといった玄人向けのワインは本格派の造りだ。ヴォルネイのモノポールであるクロ・ド・ラ・カーヴ・デ・デュックやニュイ・サン・ジョルジュのオー・トレ(Aux Thoreys)は人気が高い。
ニュイのワイン、例えばジュヴレ・シャンベルタンやシャンボール・ミュジニーも、市場に迎合するスタイルではなく、テロワールの表現に重きをおいており、例えばジュヴレ・シャンベルタンでは鉄の味わいを感じるし、ボンヌ・マールには土の力強さを感じる。
とにかくテロワールを感じてみる、という意味合いでとても面白く、魅力的な生産者だ。
■ご参考
評論家・山本昭彦さんのバンジャマン・ルルーに関するレポート(4年前のものです)
ACブルゴーニュ
- 上級クラスの畑のブドウを用いるネゴシアンとしてのメリットを活かし、広域ACブルゴーニュでもかなりの品質を誇る
- ほかの生産者の村名並のクオリティのケースも
- リリース後すぐ~5年ぐらいが飲み頃
ジュヴレ・シャンベルタン
- 村名で十分な深みと熟成ポテンシャルを有するが若飲み可能
- 一級畑レ・シャンポーは最上の一級畑クロ・サン・ジャック、ラヴォー・サン・ジャックにも近い優れた区画で、果実味とともに鉄分を感じる深い味わい
- マゾワイエール・シャンベルタンはときにシャルム・シャンベルタンにブレンドされ、マゾワイエール・シャンベルタン単体で名乗る生産者はデュガ・ピ、ペロ・ミノなど一部に限られる。いずれかの生産者の買いブドウでワインを造るバンジャマン・ルルーにとっても相当の自信作であることは疑いようがない
- 一級以上も若くして飲めるが、その深遠な姿を味わい切るには一級畑はリリース後数年、グラン・クリュは10年程度のエイジングが理想
ヴォーヌ・ロマネ
- いつも人気が高いヴォーヌ・ロマネ
- ルルーによると、2016のヴォーヌ・ロマネ村名のフリして、自家用に1erCruマルコンソールのマグナムを作った残りで造ったんだとか。マルコンソールはご存知、ラ・ターシュの隣! だとすれば、なんとお得なワインでしょう
- ミネラルのアクセントに深い旨みとスケール感、一級畑のスショと、さらに格上の希少なエシェゾーもラインナップ。どちらも入荷は数本
コート・ド・ボーヌ(白ワイン)
- コント・アルマンの醸造責任者だったバンジャマン・ルルーが独立した理由の一つは「白ワインを造りたい」だったという
- 彼の造るムルソーのうち一級の、厚みのあるポリュゾとミネラリーで気品あふれるジュヌヴェリエールからはコント・ラフォンにも負けないポテンシャルを感じる。コント・ラフォンのドミニク・ラフォンと同じ建物で醸造していたというのが無関係ではないような気がする。この2つのキュヴェは熟成にも向き、そのポテンシャルの高さから考えるにまだまだ割安だろう。ぜひとも手に入れておきたい
- ムルソーとブラニにまたがる一級のラ・ピエス・スー・ル・ボワは掘り出し物。特にブラニについては価格以上かもしれない(完売御礼)
- シャサーニュ・モンラッシェの一級畑、アベイ・ド・モルジョはそれぞれ一級のモルジョとラ・シャペルから造られたワインが名乗ることができる。優良区画で、重量感があり豊満で熟成にも向く(完売御礼)
- 一級レ・アンバゼは肉付きのよいリッチな、シャサーニュ・モンラッシェらしいスタイル
- 一級テット・ド・クロは一級モルジョのリューディー(小区画)で、通常のモルジョに対してミネラリーなシャサーニュ・モンラッシェとなる(完売御礼)
- バタール・モンラッシェはグラン・クリュらしく、このエリアの頂点の一角をなす。豊満だが骨格に優れ、エレガンスを感じる長大な余韻を持つ(完売御礼)