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シャトー・ラトゥール Château Latour

鋼の緊張感、雄大なスケール感

県道2号線を北上し、レオヴィル・ラスカーズを過ぎ小川を渡ると、右手にすぐ象徴的なトゥール(塔)を有するシャトー・ラトゥールが見える。
78haほどのブドウ畑の向こう側はジロンド川だ。その中でもおよそ47haはランクロと呼ばれ、シャトー・ラトゥールの核心部であり、そこから収穫されたブドウはラトゥールの性格を決定づける。

ランクロ外に位置する西側のプティ・バタイエやピナーダ等の区画ではセカンドのレ・フォール・ド・ラトゥールのブレンド用のブドウが、そして2000年以降に買い足された区画ではサードワインのポイヤック・ド・ラトゥールのブレンド用ブドウが生産されている。

ラトゥールの真骨頂は圧倒的な凝縮感、スケール感、鋼のような緊張感と切れ味、そしてミネラリティだろう。ミネラル感は果実の凝縮感が高いため包み隠されているように感じるが、健全に熟成したラトゥールを飲むと、圧倒的なスケール感のあとの長い余韻にこのミネラルを感じるものだ。

リリース後、数年から、よいヴィンテージであれば100年以上も熟成する。平均的なヴィンテージであれば20-30年ほどが飲み頃であると感じるが、グッドヴィンテージであれば50-60年ほどが飲み頃だと思う。最近飲んだ中では1957、1959などが抜群によく、1970年代、1980年代もよい。テロワールに恵まれ、また選果に妥協がないためオフヴィンテージでも比較的良質なワインを造っている。

有名なワインであるがゆえ、市販されているラトゥールの品質は非常にばらつきがある。スケールが広がらず果実味が抜け落ち、タンニンは固く閉じた、つまり熱劣化と思われるボトルが多い。是非、本物のラトゥールを知ってほしいと切に願う。まさに、神の酒、宇宙を感じるだろう。
 

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